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体を壊さない程度に仕事を
−真面目な若者は注意しよう

2012/1/25

 まずは、毎日新聞の記事(2012年1月4日)から引用:

・8年目、長時間労働がたたって体を壊し、アルバイト生活をやめた。だが、正社員
の面接を受けても不採用が続く。履歴書の資格欄はいつも「なし」。運転免許すら持
っていない。

 専門学校に行く学費を稼ごうと、派遣労働者になった。製造業派遣が解禁された頃。
フリーペーパーの求人に「月収30万円!」「入社祝い金もあり」と景気のいい文字
が躍っていた。

 初めての派遣先は自動車組み立て工場。1週間で後悔した。諸経費と寮費を引かれ
て手取りはわずか月10万円。学費などたまらない。自分が何の部品を組み立ててい
るかも分からず、やりがいを持ちようがなかった。

・高速道路の中央分離帯に激突しそうになり、あわててハンドルを切る。心臓がバク
バクし、冷や汗が流れた。しばらくするとまた、まぶたが重くなる。

 09年までの約3年間、関東地方の運送会社でトラック運転手として働いた31歳
のコージさん(仮名)は「1日の睡眠は2、3時間。いつ大事故を起こしてもおかし
くなかった」と振り返る。

 午前5時出社。7時に東京都内の配送センターで荷物を受け取り、午後9時ごろま
で関東一円の工場に部品を運ぶ。月収は手取り約20万円。残業代もボーナスもなか
った。友人の葬儀のため休みを申し出ると、上司から「サボりたいだけだろ。嫌なら
辞めろ」と言われた。

 一般道を時速100キロで飛ばし、食事やトイレもがまんした。事故より、遅配に
よる上司の叱責におびえた。居眠り運転は日常茶飯事、信号無視もした。

 運送会社の次に就いた仕事も長時間残業が当たり前。昨年夏、うつ病と診断されて
辞めた。

 ◇非正規雇用、25〜34歳の4人に1人
 25〜34歳の非正規雇用率は、1991年は約10人に1人(10.9%)だったが、
2010年は約4人に1人(25.9%)となった。男性の非正規雇用労働者(全年
齢)の6割は年収200万円未満で、生活保護の受給水準よりも低い「ワーキングプ
ア」になっている(総務省調べ)。

 一方、生活保護の受給者は11年9月時点で過去最高の206万人。09年のデー
タでは、働き盛りの30代の受給者が約11万2000人と00年の約1.9倍にな
り、全体の伸び率(約1.6倍)を上回った(厚生労働省調べ)。

(引用終わり)

 生活のためとはいえ、体を壊しては最後。どんなに頑張って仕事をしても、病気に
なったらポイ捨てされるのみ。しかも、再就職は非常に厳しいのが今の日本。

 アメリカでは、アメリカンドリームなんてもはや存在しないと言われているが、日
本でも夢を見るなんて難しい。

 若者は純粋でやる気に満ち溢れているので、うまく利用されやすい。洗脳されやす
いのだ。

 あまり社会不信、人間不信になってもいけないが、今の日本では、会社や組織をあ
まり信用できない。

 会社にいようとどこかの組織で働いていようと、常に自営業者のような感覚で自己
管理(スキルアップなども含めて)していないと、いつ組織に見捨てられるかわからない。

 世間体や親などを気にしてどれだけ頑張ろうが、長時間労働など劣悪な労働環境に
長期間さらされていると、自然と体や心はおかしくなる。

 例えば、大企業や優良中小企業に勤めていて、福利厚生などがしっかりしていても、
今の若い世代にとって定年まで勤めていられる保証はまったくない。

 というよりも、会社側は定年前に体が壊れるような労働条件で従業員を働かせるだ
ろう。

 だとすると、福利厚生や退職金なんかを当てにしてもどうしようもない。初めから、
そんなものは期待できないと考えた方がいいかもしれない。

 とにかく、長期的な視点で人生を考えて、健康的に(心も体も)楽しく長生きした
いものだ。

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