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地デジ普及率9割突破の怪しさ

2010/11/25

 最近地デジの普及が順調に進んでいるとの報道が続くが、どうにも信用できない。

 例えば、読売新聞の記事によると、「総務省は24日、地上デジタル放送(地デジ)を視
聴できるテレビやチューナーの9月時点の世帯普及率が90・3%と、初めて9割を超えた
と発表した」。

 だが一方で、次のような記事(三万人のための情報誌「選択」)を読むと、矛盾を感じな
いだろうか。



 来年七月の地上デジタル放送の完全実施がここにきて俄かに怪しくなってきた。NHKが
アナログ放送終了後の来年度の受信料収入を試算したところ、最悪の場合、六百六十六
億円の減収になるという結果に幹部が動揺。



 地デジの普及が本当に順調なら、NHKが動揺するわけがないだろう。このNHK受信料の
減収に伴う不安というものこそが、地デジの真の普及度を示しているのではないか。

 確かに、アナログ放送が終了したら、正々堂々とNHKを解約できる。現在でも解約は可能
なようだが、その件数が激増するのは間違いなさそうである。

 また、テレビ局のCM効果も一段と低下し、テレビ局の収益が一段と悪化するのは避けられ
ないだろう。

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