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2011/3/22

内発的モチベーションと成長性

 内発的モチベーションは、外的環境に左右されにくい。なぜなら、そもそも外的
環境から発生するモチベーションではない。

 好きだからやるだけ。好きだから頑張るだけ。好きだから、もっとうまくなりたい。
好きだから、自然と努力しちゃう。

 好きこそものの上手なれとは、まさに至言。

 自家発電機のように、やる気が勝手に増幅してゆく感じだ。そのようなゾーン
に入ると、どんな人間だって、その分野においてスキルが上昇してゆくだろう、苦
もなく。

 つまり、最初は待遇等が低くても、面白いことに、そんなものは後から徐々に
ついて来る可能性が十分にある。なぜなら、楽しく自発的に継続して努力ができるし、
楽しいからいろいろ考えるし、楽しいからいろいろと工夫をするようになる。そう
なると、結果は自然とついて来る。

 結果がついて来ると、ますます楽しくなるし、努力をしてしまうものだ。待遇等
の結果は、外発的モチベーションとも考えられるが、そこを最初から目指すこと
なく、結果的にそれらの外発的要素も少しずつついて来るというのが、この内発
的モチベーションの特徴だ。

 目標設定などもある程度は重要ではあるが、そのことを楽しめているかどうか
というものほど、重要な指標はない。

 私たちは、人生の時間の大半を仕事に費やすことになる。毎日を楽しくすごす
ことができて、毎日どんどんスキルアップしてしまう人生と、いくらお金のためと
はいえ、いやいや仕事をする人生。おそらく、1年後、遅くても2年後ぐらいには、
結構違う人生になっているはずだ。

 なぜ、現代において、ここまで内発的モチベーションが大事かというと、前に
も書いているが、外発的モチベーションがあまり保証されなくなってきたからである。

 つまり、給料は下がる傾向にあるし、社会そのものも安定していない。つまり、
外部環境に頼って人生の決断をするということは、めまぐるしく変わる外部環境に、
自分の人生(心)も振り回されることになる。

 それでは、心の平静はあり得ない。つまり、不満やストレスを蓄積しやすくな
る。

 最近はうつ病やストレス関連の病気が多いが、その理由は、上記のような内容
にリンクしているように見える。まさに、「自分を見失っている」とも言えるかも
しれない。

「もっと自分の本当の声を聞いてくれー!」という、魂の叫びかもしれない。あまり
にも本来の自分の方向と逆に行っているから、強制的にブレーキがかけられた
のかもしれない。

 自分はコントロールできても、外部はコントロールできない。つまり、内発的
モチベーション(自分)に沿って生きていく方が、心の平静とともに、安定して幸
せに生きていくことができるのではないかと、強く感じている。

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