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内発的モチベーションと適性の一致
2011/5/6
コミュニケーションが得意だから営業…というわけにもいかない。人の世話を
するのが好きだから、介護職…を続けられるわけでもない。
前者の場合、コミュニケーション能力があっても、売るのが嫌いなら話になら
ない。
営業職に就くと、売れない商品でもその商品に拒絶反応を持っている人に対し
て説得して、商品(物やサービス)を売り続けないといけない。
つまり、コミュニケーションというよりも、販売プロセス(精神的な動きを含めた)
そのものが好きでないと務まらない。
一方後者の場合(介護職)、表面的に人の世話が好きな程度では、到底続けら
れないだろう。
他人の汚物を取り替える作業や、性格の悪い人間の言うことを聞き流しながら、
機械的にてきぱきと要領よく仕事をこなしてゆく作業が得意かどうか。
その点に関しては、人の世話が好きかどうかはほぼ関係がないだろう。作業と
して、得意かどうか。
そう、適性があるのかどうかというのは、この作業的な面で得意なのかどうか、
という話だろう。
その作業が得意かどうかというのに、好きかどうかは関係がない。その作業の
価値観と、自分の価値観が一致していようがどうであろうが、まったく関係ないの
である。
この作業的な得意不得意こそ、まさに生まれ持ったその人の才能(適性)であ
ろう。
いくら内発的モチベーションに合った仕事を見つけたとしても、自分の適性に
合わない仕事は続けられないだろう。
だから、自分の内発的モチベーションを把握した後に、自分の適性もしっかり
と把握する必要がある。
どちらも完璧に満たすような仕事は難しいかもしれない。そんな場合は、その
両方の最大公約数的なものを探すといいだろう(あるいは、内発的モチベーショ
ンの割合を、我慢できる限度まで下げる必要もあるかもしれない)。
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