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だが、気づいたときに市場で売れるスキルや経験を高めることなど、すでに遅い。
労働市場の硬直性から、日本にはやり直しの機会が少ない。
市場価値に日々さらされている環境で仕事をしている人間は、日々自己研鑽に励
んでいるはずだ。なぜなら、そうしないと、ご飯を食べていけなくなる。
現在、市場価値以上の待遇をもらっている人間がその立場を追われ、突如ストリ
ートファイトができるかと言えば、答えはNoであろう。
仮に貯金が1000万円ぐらいあろうと、一度悪循環に陥ると（スキルや経験不足か
ら仕事が得られず、ワーキングプアになってしまう、など）、その貯金は5年もすれ
ば半分に、あるいは底をついてしまうかもしれない。
一方で、市場価値に基づいて稼いでいる者は、仮に現在貯金が少なかろうが、そ
れほど精神的に不安定になることはないのではないだろうか。個人的には、市場価
値に基づくスキルや経験がない、あるいはそれらを蓄積できずに日々過ごしている
方が、今後はリスクが高い生き方であると考える。
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