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−市場価値以上の待遇は危険?
 現在の自分の待遇が、市場価値に基づいたものではない場合、将来的に待遇ダウ
ン(給料の減少)が考えられる。

 独占的に商売をしている企業や組織は、法律の改正や制度の改定などがあった場
合(政権交代後などに)、とたんに利益を失うだろう。

 仮にそのような業界(例:新聞、テレビ、役所)に勤めていたら、制度が変更される
前に、市場で稼げるようなスキルを身につけるしかない。個人的には、役所勤務の
地方公務員が、今後最もリスクの高い職業の1つではないかと感じる。

 公務員が声高に批判されている理由は、市場価値から著しくかい離した待遇を手
にしているからであろう。何も公務員全員が批判の対象ではない。ただ、多くの公
務員が、市場価値に見合わない高待遇を税金から手にしているからである。

 逆に言えば、もっと高待遇で迎えられるべき優秀な公務員も、多数いるはずであ
る。国の根幹を担っている優秀な公務員と、本来時給900円ぐらいの人間が同等の
待遇をもらっていたり、それ以上の待遇をもらっている(年功序列のために)場合が
あったりする。

 本や新聞も、値下げができないなど制度的におかしなことがある(再販制度)。仮
にこの再販制度が廃止されれば、出版者や新聞社の売上は相当落ち込むはずだ。

 法律や制度に守られていると、実体経済(現実)の感覚が体感できないことも問題
だ。現実の感覚が鈍るため、自分を過大評価したり、自己研鑽を怠ったりするはめ
になる。人間は、実際に経験したり、その状況になったりしないと、物事をよく理解で
きない生き物だ。

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