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第3章


再生への道:
自分船の船長に


 仮に北朝鮮に20年前後在住し、学校を卒業した翌年からアメリカで暮らし始め
るとする。この場合、いったい何人の若者が前向きに新たな生活を築くことができ
るだろうか。ほぼ無理だろう。途方に暮れるしかない。

 日本には幸い自由がある。ただし、第2章に書いた通り、学校教育は新社会に
まったく対応できていない。その証拠に、結果として、大量に道でさまよう若者を
量産している。

 また第1章で説明した通り、新社会では再チャレンジが非常に難しい。一度正
社員というレールから外れると、再就職の道は険しい。

 日本の労働市場は流動性が激しく欠けている。

 さらに、就職氷河期以降の若者で、現在正社員として順風満帆に生活できてい
たとしても、いつ職を失うかもわからない。長年にわたる長時間労働などで肉体的
に限界が来ることもあるだろう。

 この最終章では、1章、2章の内容を踏まえて、新社会に直面する若者がいった
いどのように生きてゆけばいいのか、その対策について考えてみたい。

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