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納得できる格差と納得できない格差
−アメリカでデモが起きた理由

2012/2/1

 米国のCSPANというメディアの動画を見ていたのだが、その中で興味深いコメント
があった。

 電話でアメリカの一般市民が意見を述べるセッションで、ある米国人男性が以下の
ようなコメントをした:

 アメリカ人は金持ちに怒っているわけではない。

 金持ちにだって2種類ある。1つ目は、ちゃんとした商品やサービスを売って、ビジネ
スを成功させた人達。2つ目は、政府に助けられたり、国民の税金を奪って金持ちにな
ったやつら。

 この二者には大きな違いがある。

(コメント終わり)

 ウォール街で格差デモが起きたのも、後者の金持ち達への怒りがとてつもなかったと
いうことだろう。

 確かに、銀行は税金で丸々と太っているし、そのくせCEOや従業員たちは未だに半端
じゃない待遇を手にしているらしい。

 そのCSPANの動画では、income inequality(所得格差)について議論していたのだ
が、このような莫大な税金でブクブクと肥えている連中については、所得格差以前の
話だろう。

 日本で言う、天下りや公務員給料(年だけとって、市場価値の数倍はもらっている
無能連中)に対して、日本国民が怒っているのとまったく同じ理由ではないか。

 日本では公務員や国会議員(最近では東電を始めとする電力会社なども)が不平等
に高待遇を手にしている一方で、アメリカでは金融機関が不平等に高待遇を手にしている。

 大半の人が同じ対象に対して怒る場合、ちゃんとした理由があるものだ。

 そんな不平等な理由で高待遇を受けているものには、いつか天罰が下ることになっ
ている。それがこの世のルールだ。

 ただ本人達は、いつその時限爆弾が爆発するかを知るよしもないだろうが。

 さらに、そのような天罰が当人に下らなくても、家族や身内、あるいはその子々
孫々と、どこかに落ちるものである。

 親や祖先が善徳を積んでいると、子どもや子孫に幸運が訪れることがあるが、それ
とは逆に親や祖先が悪徳を積んでいると…。

 知らぬは本人のみ。



天下り



なぜか知らぬが



腹下る



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