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物事の二面性に注意…心理操作の悪用
2010/6/11
前の記事で、行動力をアップさせて自分を動かす方法について書いた。行動を起こす前に、
少しだけ自分にエールを送るというもの。
気を付けていただきたいが、こういった心理学はよく悪用される。悪用とまではいかない例な
ら、日常茶飯事。
例えば、伝統的なのが無料の試食。スーパーやデパートに行くと、よく出くわす。
パートのおばさんなんかは、勧めるのがうまい。最初は買う気がなかったのに、ほんのちょっ
と試食したがために、なんだか買ってしまう。こんな人、いるのではないだろうか。
初めから無料なのはわかっているが、心理的になんだか借りができてしまったような錯覚に陥
るから不思議だ。ただで食べてしまったら、なんだか買わないのは恥ずかしい、申し訳ないとい
うような。
この試食の例は、もちろん悪い例には入らないだろう。道徳的に見ても、世間的に考えても、
許容の範囲内だ(正当な営業活動と言える)。
だが、心理的には、うまく操作されてしまう。「ちょっとだけ」のつもりが、「購入」まで行動が
拡大してしまう。
この例以外にも、企業の営業活動には、あらゆる面でこの作戦が使用されている。
「まずは〜だけでも」というタイプの宣伝文句、セールストークには、ぜひ注意しなければいけ
ない。
この「ちょっとだけ」心理に気を付けなければいけないのは、女性だ。特に、危険な男からの
アプローチを受けた場合。
「ちょっとだけ〜(お茶だけ、話すだけ)」と言われてついて行ったのに、悲惨な目に遭う可能
性がある。なので、その結果を十分考えて、簡単にその言葉(ちょっとだけ〜)を信じてはいけ
ない(相手の信頼性次第では)。
また、自分で「ちょっとだけ」心理を活用してしまい、危ない目に遭う(なんらかの失敗をし
てしまう、など)こともあるだろう。
「ちょっとだけだから、いっか」などと自分に言い聞かせて行動し、悪い結果につながることも
十分にある。
つまり、この「ちょっとだけ〜」を利用して自分の行動力を上げる際には、行動した先にある
「結果」の是非を、まず先に考えなければいけない。
その「結果」が善なるものならば、ぜひ行動力を上げて、物事を達成してゆくのがいいだろう。
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