――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

何をやっても失敗する人

2010/9/7

 間違った方程式の下では、いくら頑張っても正答にはたどり着けない。

 正しい方程式を立てるには、関係する要素をすべてピックアップしなければいけない。

 単純な例だが(仮定)、ある学生が、努力をしているのに結果が全然でないという。参考
書も何冊も読むし、毎日すべての教科を勉強しているらしい。

 本人は、記憶力が悪いと落ち込んでいる。

 だが、さらによく話を聞いてみると、重大な欠陥があることがわかった。それは、復習を
ほとんどしない、ということだ。

 これは仮の話だが、このような人は結構いる。

 才能や頭の善し悪しの前に、戦略が間違っているのだ。

 戦略が間違っていると、どれだけ時間をかけようが、努力をしようが、いい結果を出すこ
とは難しい。

 この例の場合、参考書は1冊(または状況に応じて2冊など)に絞るべきだし、やみくもに
すべての教科を毎日勉強してもだめだろう。

 もっと目標を絞って、何度も繰り返して、基本を徹底的に学習する必要がある。

 現実社会では、いろいろな不確定要素があり、数学ほど単純に、あるいは、確実な方程式
を立てることなど不可能に近い。

 だがそれでも、何かうまくいかない場合、もしかして自分の方程式で、何らかの要素が欠
けていたり、間違っていたりする可能性がある。

 この何らかの要素を見つけるには、冷静な心、反省の心、謙虚で公平な自己分析などが必
要になる。

 自分で過大評価している要素や、相手側には無関係な要素(対人関係、交渉などの場合)
などをピックアップしてみる。

 また、目的達成に必要な要素を今一度すべて考えてみる、など。

 どっちみち一生懸命努力をするなら、できるだけ効率よく結果を出したいものだ。

 高度経済成長の時代には、方程式が間違っていても、強い追い風のおかげで多くの人が結
果を出せただろうが、強烈な向かい風が吹く現代では、戦略的かつできるだけ正しい方程式の
下で努力の効果を最大化する必要がある。

[前のページ]                   [次のページ]

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

inserted by FC2 system