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知らぬ間に自分も悪徳業者に加担? A

2010/6/9

 このような精神状態になったら、人間はある意味強い。行動力が非常に高まるからだ。

 企業はそれを良く知っている。だから、いろんな「研修」などを通じて、社員を「教育」
してゆく。

 そして社員も、どんどんその精神的回路を強化してゆく。

 さあ、問題はそこからだ。問題というのは、もし「販売している商品(サービス)が、偽り
の価値や負の価値を持つもの(品質、産地、量、原価などに関して)」だったら、どうなる
だろうか。

 昨今、いろいろな偽装問題や企業のコンプライアンス違反(法律に従わない)などが問題に
なっている。

 自分には問題がなくても、いや、本当の意味で、自分の会社が売っている製品やサービスの
真価、真実(企業活動すべてに関して)を知らない場合、自分の意図とは関係なくして、自分
が知らない間に、人に偽りの商品やサービスを、力強く売ることになる。

 これはいわゆる、洗脳されている状態と言ってもいいだろう。

 自分が強く信じる考えに沿って前向きに活動し、素晴らしい成果を残しているのに、心にう
ずく、どこか不安な気持ち。

 そのような気持ちにたびたび悩まされることがあったら、一度冷静に、自分の本当の気持ち
と会話しなければならない。果たして、自分は正しいことをしているのだろうか、などと。

 最悪の場合、しばらく立ち直れないような、深い心の傷を負う可能性すらある。なぜなら、
自分が正しいと思って営業活動をしていたのに、その基となる考えが間違っており、自分の
本来の意志とは矛盾する行為を続けていたことになるからだ。

 その悲しさや、悔しさ、怖さといったら、数日で立ち直れるようなものではない(そのよう
な人を実際に知っている、複数)。

 企業が新卒を好む理由の1つに、この「教育しやすい」というものがあると思う。若くて世間
知らずで、野心だけは旺盛だからだ。

 さて、今回は、プラス思考の「負の強化」ついてざっくりと書いてみた。プラス思考、プラス
暗示などは、使い方を実に気をつけなければいけない。

 今回の例のように、しっかりと意識をしていないと、知らぬ間に負の方向へ勢いよく突っ走っ
てしまうことがある。

 切れ味の鋭い剣ほど、十分に注意をして使用しなければならない。

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