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本当の自分からスタート

2010/9/2

 例えば、仕事選びで自己分析をする場合、素の自分をベースに考える必要がある。

 素の自分とは、子供時代から現在までに自分がしてきたあらゆる行動のフィードバックか
ら得られる自分である。

 つまり、仮に有名大学に入ったとしても、そのような要素を取り除いてみる。また、大学の
学部や勉強してきたことなども、いったん忘れてみる。

 もっと気楽に、そういえば自分は運動が得意であった、絵がうまかった、歌がうまかった、
人を笑わすことが得意であった、グループ行動が好きだった、一人で家で本を読むのが好き
だった、など。あるいは、その逆など。

 そして、なぜそれらが好きなのか、嫌いなのかを、詳細に分析してゆく。

 それを通して、自分が得意だったり、好きだったりする思考回路や条件が見えてくる(そ
の逆も)。

 仕事を選ぶ際には、その分析結果が大事な武器となる。

 大学までは、早くから努力してきたり、過剰学習を積み重ねてきたりすることで、そこそ
こ上位レベルの大学に入れてしまうケースも多い。

 努力をしてこれたというのは、もちろん才能である。だが、生まれながらの才能や適性な
どを調べるには、一度努力をして成し遂げた要素を、いったん忘れた方がいいかもしれな
い。

 例えば、米国のある大学院の修士課程を卒業した人がある。米国のCPA(米国公認会計士)
関連を学べる院なのだが、本人に著しく適性が欠けている。

 大学院(または大学)は、友達にノートを借りたり、過去問を入手したりすることで、本
来要求される学力基準以下でも、簡単にパスできてしまうものだ(特に文系)。

 そんな感じで卒業したところで、社会で本当に要求される実力が保証されるわけはない。

 またその人は、CPAの試験を受けなければいけないが、何年も一向に受からない(今後も
受かる可能性はほぼゼロ)。

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