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知らぬ間に自分も悪徳業者に加担? @

2010/6/9

 前回の記事で布教活動者のパワーについて述べた。信仰から来る前進力。このプロセス
は、企業でも十分に使用されている。いや、場合によっては、悪用と言えるケースさえ多々
あると感じる。

 例えば営業職の場合、物を売るのが仕事である。物の善し悪しとは別に。

 企業が売れない物やサービスを販売する場合、どうするか。営業職の人間のやる気を、最大
限に引き出すことだ。

 その方法には、大きく分けて2つある。1つは、金銭的な動機づけを与える方法。要は、売れ
ば売っただけ、給料を上げる方法。歩合制というやつだ。

 そしてもう1つは、精神的な動機づけを与える方法。やっかいなのは、こっちの方だ。

 例えば企業は営業職の人間に、「我々が提供するサービスや物は、絶対に人の役に立つ、人
助けができるものだ」という方向性の動機づけを行う。

 その動機が与えられた営業職の人間は、「この製品(サービス)を売ることで、自分は人の
役に立つことができる」という、前向きな気持ちになれる。

 この前向きな気持ちが、営業する際の心の支えとなり、行動力が増す。つまり、セールスを
成功させる確率が上昇するだろう。

 お気付きになったと思うが、この精神的プロセスは、前回の記事の布教者と実に似ている。

 自分の行為が、必ず人の役に立つ。

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