――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

満足するな、バカでいろ

2010/8/19

 アップルの創業者スティーブ・ジョブズが、スタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチ
で述べた名言。英語の原語では、Stay hungry, stay foolish.

 これは本当に素晴らしい名言だ。常に向上心を持って、恐れずに自由に頑張ってゆけとい
うメッセージだろう。

 Stay hungry(直訳すると、「飢えたままでいろ」)は比較的思い出しやすいが、stay foolish
(直訳すると、馬鹿なままでいろ)は意外と盲点。

 大人になるにつれて、子供の時のような自由な発想や自由な行動力が失われてゆく。

 現実でいろいろな経験を積んでゆくことで、無難な道を選びがちになってしまう。あるい
は、なるべく失敗しないように挑戦しなくなったり、ちっぽけなプライドやメンツのために、守
りの姿勢に入ってしまったりしてしまう。

 なるほど、これでは成功はおぼつかないし、人生を楽しめない。なぜなら、行動力がそが
れてしまう。

 話はそれるが、お笑い芸人なんかを見ても、歳を取るごとに面白さが失われてゆくパターン
が多い。

 若い時のようなダイナミックなお笑いが減ってゆくのだ。これはおそらく、馬鹿でいるこ
とに我慢ができなくなってしまうからだと推測する。

 人間歳を取るにつれて、通常は賢くなってゆく。世間を知り、経験を重ねることで、自分
の心が成長してゆき、段々と馬鹿ではいられなくなるのだ。

 だが、お笑い芸人にとってこれは致命的だ。なぜなら、彼らは常に馬鹿でいなければなら
ない。それじゃないと、面白いわけがない。

 若い時は自然とできていた芸ができなくなるのは、このstay foolish(馬鹿なままでいろ)
を実践できなくなるからだろう。

 お笑い芸人にとって、stay foolishでいることこそ、本物のプロではないだろうか。

 お笑い芸人のほかにも、クリエイティブな仕事に就いている人は、このstay foolishを覚え
ておくと、何かの突破口にはなるかもしれない。

 大人になっても、ちっぽけなプライドは捨てて、精神的にのびのびと行動してみたいものだ。

[前のページ]                   [次のページ]

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

inserted by FC2 system