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 今の時代、企業はそれほど丁寧に仕事を教えてくれない。ゆっくりと時間をかけ
て人を育てる発想は、あまり感じられない。数回ぐらいは丁寧に教えてくれるだろ
うが。

 企業にもゆとりがないのだ。教える人もゆとりがないのだ。時間はないし、プレッ
シャーがある。競争相手(同業他社)には勝たないといけないし、顧客からは目を離
せない。

 そんな中、1年も企業は待ってくれないだろう(本音は)。労働者側も、仕事がす
ぐに覚えられないと、だんだん会社にいくのが嫌になってくるものだ。特に、同僚
がその仕事を得意としていたら。

 当然のごとく、そのように、その仕事を得意としている同僚はぐんぐん成長して
ゆく。そんな様子を見て、その仕事を苦手としている人は、さらに気持がふさいで
ゆくだろう。

 大体、何回説明を聞いても覚えられなかったり、上達しなかったりする場合、そ
の仕事は苦手な可能性がある。

 もちろん簡単にあきらめてはいけない。たとえ得意な仕事であっても、天才では
ない限り、いくらかの時間がかかることもあるだろう。ただし、努力を信じ過ぎて
はいけない。まずは、自分には1%でも才能があるのか。

 仕事を選択する前に、それを冷静に、自分を客観的に、シビアに判断しなければな
らない。才能がまったくないと、どれだけ努力しても水の泡である(ゼロに何をかけ
てもゼロであるように)。

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