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2011/4/30

 新聞等の情報操作で言えば、情報を取り扱わない八百長なんかもあるだろ
う〔メディアが絶対に取り扱わない話題(在日韓国人の生活保護、通名問題な
ど)〕。

 あるいは、日本の景気に関する実感の無い報道など(景気が上向き、失業率が
改善、低過ぎる失業率など)。

 または、マスコミのスポンサーとなっている企業の悪い問題は、メディア側自身
で深く突っ込んで批評することがない(不正等を追求しない)、など。

 そのような利益的な遠慮があるせいで、メディアの記事は表面的な意見に留ま
り、内容がつまらないものばかりとなっている(このことが、現代人をネットに向か
わせることにもつながっている)。

 このように、キムヨナ選手の八百長疑惑、大相撲の八百長疑惑、メディアの情
報操作等、これらすべてに共通するのは、権力者側の思考回路が時代のニーズ
に追い付いていない点である。

 道徳的な是非をひとまず置いておいても、権力者側の利益の面から考えて、現
代において八百長は、昔のようにうまく機能しないだろう。

 むしろ、大きな損失につながる可能性がある。

 なぜなら、視聴者(消費者)が八百長(嘘)に気付いた時点で、激しい嫌悪感
をその対象に抱くからである。

 昔のように人々が長期にわたって踊らされることはない。いつか、真実が蔓延
するような社会になりつつある。

 人々が真実に気付いた時点で、八百長を仕組んでいた側のあらゆる商品、製品、
サービス(それらに関連するものすべて)が、長期にわたって売れなくなる可能性
がある(ネット上には、情報が永久的に残るので、マイナスイメージを払しょくす
ることが非常に難しい)。

 このリスクは、権力者側(供給者側)にとってあまりにも大きい。

 現代人が強く欲しているのは、本物であると思う。

 テレビの場合、現代の視聴者は、従来型の人工操作エンタテインメントを嫌う
傾向があると感じる。

 視聴者が番組を事前に、そのようなエンタメだとわかっていればいいのだろう
が、あたかも自然の流れのように見せる人工操作エンタテインメントは、今後さら
に視聴者離れを引き起こすのではないか。

 今の時代に一番求められているのは、本物。本当に素晴らしい技術、本当に卓
越したパフォーマンス。事実。公平性。

 これは、何も上記のスケート、大相撲、マスコミの事柄だけに限らず、大震災に
対する政府の対応、東電の対応に関しても同じである。

 誠実性に欠けていたり、隠ぺい主義がばっこしたりしている現実は、まさに八
百長と同じジャンルに属するだろう。そこに、最近の人々は嫌悪感と怒りを抱かず
にはいられない。

 八百長は、供給者側の短期的利益主義から発生するものであると考えるが、実は
利益の面から考えても供給者側は大損することに、供給者側はまだ気が付いてい
ないようだ。

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