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製造地に敏感な消費者…
製造地を書くだけで商品の売れ行きが段違い?

2011/4/12

 スーパーに行ってインスタントラーメンの棚を見ると、製造地明記の商品とそ
うじゃない商品の売れ行きが著しく違う。

 あるメーカーのインスタントラーメンのパッケージに、「〜の工場で作られま
した」とのメッセージがはっきりと書かれていた。

 その商品と同メーカーの違う商品が同じ棚に並べられていたが、製造地がはっ
きりと書かれていたインスタントラーメンが、飛ぶように売れていた。価格帯は同じ。

 消費者が求めているものは、やはり安心。

 ある大手スーパーマーケットでは、冷凍食品のコーナーに、各食品の上に「〜
の工場で製造されました」という表示が書かれていた。すべての商品について書か
れていたわけではないが、やはり、表示があるとないとでは、売り上げが違うのだ
ろう。

 売上に敏感な民間企業は、いよいよ対応を加速させている気がする。今後は、製
造地が書かれていないというだけで、消費者にとっては購入を避ける十分な理由
になるかもしれない。

 飲料水などには、製造所固有記号と言うものが書かれている。製造地が直接書
かれているわけではないので、その場で購買を決定するには気が引ける。

 各メーカーは、最低限ネット上で、製造所固有記号の一覧を公開するべきである。
各商品について、いちいちメーカーに電話して問い合わせるのは、消費者にとって
大きな負担となる。

 非常に残念な話だが、被災地域の野菜や魚等は、やはり非常に避けられている。

 最近ニュースでは、風評被害云々という言葉がよく聞かれるが、悲しいかな、
これは風評ではなく、実害だろう(外国では、危険という理由で、輸入を禁止して
いる)。

 本当に無害な物なら、政府は「絶対に安心です」と断言するべきである。

 直ちに健康に影響はない、長期的に摂取しなければ問題ない、などという言葉
で、政府が曖昧に表現すると言うことが、何よりも真実を語っている。

 民間企業も、最近の消費者を甘く見ない方が良い。ネットで、製造所固有記号
なども少しずつ収集され出しているようだ(実際に問い合わせている人が増えてい
るのだろう、当然だが)。

 結果的に消費者が製造地を知ることになるのなら、飲料メーカーやお菓子メー
カーなど、食品関連のメーカーは特に、迅速に製造地の公開をした方が、消費者か
らの信頼も得られるのではないか。その方が、長期的な利益につながるはずである。

 スーパーの棚を見ると、真に顧客第一主義を考えて商売をしているメーカーが
勝ち残るのは、目に見える。

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