――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

情報を鵜呑みにしてはいけない…メディアの翻訳に注意 

2010/6/4

 先日ブルームバーグのある記事を比較していた。日本語の記事と英語の記事の比較だ。
そこで、微妙な訳し過ぎ、いや、考えようによっては意図的に誘導するかのような文を見
つけてしまった。

 以下の文を見比べてほしい。

 原文:
〜after the Nikkei newspaper said profit at Japan's shipping lines may improve
this year because of increasing demand.

 日本語の翻訳記事:
〜日本経済新聞が需要の増加で国内海運大手のコンテナ船事業の業績が今年、急回復する
と報じたのが手掛かり。

 気付いただろうか。"may improve"の箇所が、「急回復する」と訳されている。

 これはまずいだろう。"may improve"だと、「回復する可能性がある、回復するかも
しれない」というニュアンスなのに、日本語の翻訳記事では「急」が付け足されているう
えに、「回復する」と断定した文になっている。

 仮に決定的な意思決定を行うのに(投資などで)、このような情報に惑わされないよ
うに気を付けなければいけない。

 情報は複数の情報源から確認したり、原文を確認したりする癖をつけなければいけな
い。大きな物を購入する際には、特に。

[前のページ]                   [次のページ]

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

inserted by FC2 system