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ニートとモチベーション

2011/5/1

 ニートと言うのは、モチベーションがゼロになった状態の人々だろう。

 内発的モチベーションも外発的モチベーションも、どちらも存在しない状態。

 つまり、やる気(内発的モチベーションと外発的モチベーション)が一時的に
ゼロになっているだけ
であって、能力がないという意味ではないと、個人的には
思っている。

 むしろ、人生で一時的に迷っているだけであって、何かのきっかけをつかめば、
再び大きく歩み始める可能性がある。

 何かのきっかけとは、おそらく、内発的モチベーションの発見と言えるのではない
か。

 何らかの理由で、まったく働く気力がなくなったり、仕事が怖くなったりしている
と思われるが、ゲームやネットなど、遊びに関しては元気があるのではないか。

 ということは、仕事が遊びになればいいわけだ。

 遊びにもエネルギーと時間が費やされる。それならいっそ、低賃金でも、好き
な仕事をバイトなどで気軽に始めればいい。

 外発的モチベーション(待遇等)に縛られていると、いつまでたっても人生が
前に進まないだろう。

 それよりも、まずは賃金等を無視して、自分の内発的モチベーションがある程
度満たされる仕事を見つけて、気軽に働き始めてみればいいだけだ。

 内発的モチベーションに沿って一度行動を起こせば、後は自然と行動力が増し
てゆく。

 また、考え方もだんだんとダイナミックになってゆくし、自信も勝手についてくる
(ああ、何だ、自分は何か考え過ぎていただけじゃないか。仕事って意外に面
白いじゃん、というように)。

 そうなると、後は勝手に人生が少しずつ好転してゆくはずだ。

 ニートの人には、学校を出てストレートに仕事を続けている人(本当は適性が
無い分野だったり、好きではなかったりする仕事を根性で続けている人)よりも、
逆に内発的モチベーションをしっかりと見つけ、将来充実した生活を送ってゆける
可能性が高いかも知れない。

 一度正社員として会社を辞めると、正社員として再度仕事を手にするのが容易
ではない時代だ。

 しかし、それを逆手にとって、どっちみちこんな世の中なんだから、適当にバイト
でもいいやと、気軽に自分の好きな仕事でも始めてみれば、将来面白いステッ
プアップもあるかもしれないだろう。

 ニートの人は、自分の価値観や好きなことを、たっぷりと時間をかけて、詳細
に分析する時間が与えられている。

 これは、そのような自分の内的価値(モチベーション)などを考慮している余
裕がない人よりも、ある意味幸せなことかもしれない。

 せっかく与えられた時間を、有効に使わない手はない。

 徹底的に、自分の本当のモチベーションと適性を把握して、それに基づいて、
気軽に次の一歩を踏み出してみればいい。

 ニートになった人は、待遇面で絶望して仕事を辞めた人よりも、仕事の価値観
が合わなかった人(自分の内発的モチベーションとの不一致)が多いのではな
いか。

 もしニートになった人がいたら、せっかくの貴重な時間なので、今一度自分を
詳細に、客観的に(謙虚に)分析してみると良い。

 仕事が自分に本当に合っている(自分の内発的モチベーションや適性に一致し
ている)場合、労働負荷が多少きつくても、意外とこなす術(手を抜いたりしなが
らも)を身につけたり、タフさが増していったりするものだ。

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