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2011/4/6

止まらない内発的モチベーションの好例

 内発的モチベーションによる行動がわかりやすく描かれている記事を発見した。

 記事で紹介されているのが、東大を卒業して一流商社に勤め、その仕事を手放
して漫画家になった人、小田ビンチさんだ。

 記事に書かれているが、どうやら29歳までサラリーマンをしていたようだ。内
発的モチベーションが相当強かったことがうかがえるのが、〔「ある時突然『この
まま漫画家に挑戦しなかったら笑って死ねない』と分かってしまったから〕という
言葉だ。

 一流商社なら、待遇も悪くなかったはず。また、30歳近くで安定(しかも高待遇)
を捨てて、食べていけるかどうかも分からない道への挑戦だ。死ぬまで無難に
生きるよりも、挑戦しないことによる後悔を恐れての挑戦。

 収入は確かに不安定になるだろう。だが、充実感はサラリーマン時代とは比べ
物にならないだろう。毎日が夢への挑戦。朝起きるのも楽しいはず。

 前にも書いたが、外発的モチベーションが何も悪いわけではない。むしろ、何
もモチベーションがないよりは、ずっと行動力が出てくるだろう。

 だが、仕事内容(仕事の場合)が嫌いだったり、不満だったりした場合、また、仕
事のパフォーマンスが下がってきた場合、モチベーションはどんどん下がってゆ
き、心の平静が失われやすい(不満のみが湧き上がってくる)。

 そんなときでも、内発的モチベーションにのっとったコースにおいて、外発的に
モチベーションを高めた場合、モチベーションの層がぐんと厚くなる。

 仮にパフォーマンス(業績等)が多少落ちても、純粋に好きなことを楽しんで
いる充実感、自分の能力を生かしている充実感はさほど落ちないだろう。

 また、向かい風が吹いてきても、自分の土俵で生きている感覚が、努力と忍耐
力を後押ししてくれるはずだ。

 さらに、今回の小田さんのように、漫画家の場合、売れっ子になれば素晴らし
い収入も待っている。これは、内発的モチベーションに沿った上で、大きな外発的
モチベーションがプラスされる。

 好きな分野、適性がある分野で努力する楽しみ、つまり、強力な内発的モチベー
ションが保証された上で、外発的にモチベーションもグンと高めて行くことができる。

 これは純粋に楽しい。心も晴れやかになる。ストレスが非常に少ない生活だ。

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